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「メンタルケアを実践するには」4      強い社員を育てる育成法1

「メンタルケアを実践するには」4      強い社員を育てる育成法1

前回は、経営者自身が他者に認められたいという欲求に突き動かされた「他者報追求型」の生き方・働き方から、他者からの評価どうこうではなく、自分自身を満足させまた社員満足に無条件で貢献する(利他の心)、という「自己報酬追求型」の生き方・働き方にシフトすることが、経営者自身のメンタルを安定させ、社員のメンタル問題を解決し、ひいてはESを向上させCS向上にもつながる方法だという観点からご説明しました。

 

 今回は、社員自身が自助努力によって「自己報酬追求型」生き方・働き方を身に着けていく方法について書いていきます。経営者自身の利他心が向上さえすれば、メンタル不調は減りESは向上しCSが向上すると思われるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。なぜなら、いくら経営者が利他の心を注いでも、受け取る側の感受性の問題があるからです。端的に言うと、メンタルが揺らぐ人は揺らぎますし、メンタルダウンする人はします。

社員側にも自助努力してもらう必要があるのです。

 

 

「他者報酬追求型」社員の特徴、「自己報酬追求型」社員の特徴とは。

 

 他者報酬追求型の生き方・働き方が強くしみついている社員の特徴は次のようなことです。

「周りの顔色を気にして発言を控える」「相手に気に入られるかどうかがすべての判断基準となる」「察しを求める、周りへの依存が強くなる」「この状態で利他行動を求められると燃え尽きる」など。この結果、メンタル不調が起きやすくなるのです。

 これに対して「自己報酬追求型」の生き方・働き方が身についている社員の特徴は次のようなことです。

 「周りの評価がどうあれ、思ったことは率直に発言し行動することで自分を満足させることができる」「たとえ相手に気に入られなかったとしても必要なときは、自分で判断し発言し行動するので自分を満たすことができる」「相手が察してくれるのを待つのではなく、自立的に行動する」「自分の幸福度が高いので、利他行動が比較的無理なくできる」

 

 自己報酬追求型の生き方・働き方が身についている社員がたくさんいる会社は、とにかく意見交換が活発です。慣例や前例にとらわれないので、アイデアがどんどんわきます。上司に対しても思ったことはどんどん言うので、意思決定が速いのが特徴です。自分が困ったときも、「助けてほしい」「アドバイスがほしい」「相談に乗ってほしい」「いま手が空いていないのでちょっと待ってほしい」などの救援を求めることができる自分なので、メンタル不調にならないのです。また、いざとなったら自分を助けることできる自分であることを知っているので「自分は大丈夫だ」という気持ちが強く、よってチャレンジする意欲が高いのが特徴です。

 

自己報酬追求型の社員を育てるための3つのトレーニング法とは。

 

 集団研修の形式で行う場合のポイントは3点です。

1番目は、「認められたい、愛されたい」という欲求をたっぷり満たす、というトレーニングを行うことです。私達は多くの場合、自分の親にあるがままの自分をたっぷり認められ、愛してもらったという記憶を持っている人は非常少ないのです(本当は誤解なのですが)。親が他者の評価を気にする人であればあるほど、子供を世間的に評価の高い子に育てようとし、その結果、子供は親の顔色を気にして(親に認められようとして)、生きるという他者報酬追求型の行動パターンを身に着けてしまうからです。

 

 「認められたい」欲求を充足させる方法は、弊社が行っている集団メンタルトレーニング法の中から、リスニング法、グループファシリテーション法、癒し法、コーチング法、などを組み合わせて行います。ポイントは、欧米から輸入されてきた様々なコミュニケーション法、メンタルトレーニング法をそのまま使わず工夫を施して活用することです。

 なぜなら私達日本人は欧米人に比べて傾向としてはっきり自分の感情を表現せず、相手の目に訴えたり、言葉のトーンの強弱を駆使することで相手に「わかってもらおう」とするからです。

 欧米人は自己表現することは大前提となっているため、欧米で生まれたコミュニケーションスキルはそれを前提としています。しかし、日本人はそれが前提とはなっていないのです。

 一例として、私たちが「これでよいですか?」と相手に問うて相手が「ハイ」と答えたとします。しかしその声のトーンによっては私たち日本人は、たとえ言葉が「イエス」でも、言い方で「ノー」を言っているということを理解することでしょう。最近はこういうニュアンスをあまり理解しない日本人も増えていることが組織の中でメンタル不調が増えている一因と考えていますが、ここをしっかりキャッチしないと私たち日本人は「認めてもらえた」感じられない人が多いのです。

そのため弊社では、筑波大学で30年以上も日本人のパーソナリティ研究を行ってきたうえで作られた日本生まれの独自のコミュニケーションメソッドを使用して集団研修を行います。

 

次回の原稿では、自己報酬追求型の社員を育てるためのトレーニング法の残り2つの方法について解説します。

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