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「経営者のための『うつ社員』再戦力化法」3       脳内の扁桃体がうつ克服の鍵

「経営者のための『うつ社員』再戦力化法」3       脳内の扁桃体がうつ克服の鍵

 様々な先行研究および弊社顧問、筑波大学名誉教授・宗像恒次博士の研究により、うつ、メンタルヘルス不調には、脳内にあり3歳で完成すると言われ、不安や恐怖などの感情の発生装置、扁桃体(へんとうたい)と言う部位が関係しているということがわかってきました。

 fMRIという機器を使って扁桃体の反応について調べた研究があるのですが、それによると扁桃体は、その人にとって「怖い」表情を見ると強く反応するということがわかりました。つまり扁桃体は、「表情」に反応しているのです。このシリーズの2回目の原稿で、うつ、メンタル不調になる人は「周りの顔色に敏感に反応する人」と説明しました。脳を調べるとまさに、扁桃体が「表情」に反応しているのです。扁桃体は不安や恐怖などの感情を発生させる部位として知られています。

 以上のことから、うつ、メンタル不調になる人とは「周りの表情」に強く反応して、不安や恐怖などの感情を強く発生させる扁桃体感受性を持った人と考えられるのです。

 一般的に多くの方は、うつ、メンタル不調になった方は職場で何か本人にとって「嫌なことを言われた」とか、「人間関係でもめた」とか、「仕事に負荷がかかりすぎた」のではないかと考えがちです。しかし、そうではないのです。根本原因とは、本人にとって「怖い表情」が職場に存在し、それに激しく反応しているということなのです。ということは、いくら休職しても本人が一定の表情に対し「怖い」と感じる感受性を改善しない限り、また同じことが起きるということを意味しています。

 

表情に対する反応パターンを調べる

 

 しかし一方で、扁桃体は「怖い」表情だけに反応しているわけではありません。あなたは、初めて会ってあまりしゃべってもいないのになんとなく親しみを感じるなあ、と感じる表情の人に出会ったことはないでしょうか。そうです。私たちの扁桃体は、自分自身にとって瞬間的に「安心」を感じる表情と言うものがあるのです。

 つまりうつ、メンタル不調の方が「どんな表情の人」に反応して不安や恐怖感情を感じているのかを調べ、同時にその表情の人が怖くなくなるような安心を感じる表情とはどんな表情なのかを調べ、安心を感じる表情を見続けてもらうとうつ、メンタル不調の人の扁桃体は安定し、うつやメンタル不調を作る不安や恐怖の感情が消失していくのです。前出の宗像博士による研究では、抑うつを強く感じている21人の人に対して今述べたようなやり方で扁桃体を安定化させるという心理療法を十数時間行ったところ、21人の抑うつが消失した、という結果が得られております。*SDS尺度(うつ性自己評価尺度)を使用。

 うつ、メンタル不調とはその人の「周りの人の表情」に敏感に反応して不安、恐怖感情を発生させてしまう、敏感すぎる扁桃体感受性を安定化させると解決できるということなのです。このことがわからないといつまでたっても、いくら休職しても再発を繰り返し、結果としていつまでたっても社員が戦力にならないということになるのです。

 こういう心理療法を行う事で、某上場企業では初回うつ休職者の再発率が3年半0という結果に貢献したのです。

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