社員満足を上げ、働きがいのある会社へ「元気な会社をつくるプロジェクト」

top > 記事一覧 > 「目指す会社に育てる社内イベント」5   上下関係がもっと密な会社にしたい

「目指す会社に育てる社内イベント」5   上下関係がもっと密な会社にしたい

「目指す会社に育てる社内イベント」5   上下関係がもっと密な会社にしたい

 昨今、社内でのちょっとした行動でも、世の中的には“ハラスメント”として問題視される時代となっています。また、現場社員からの内部告発で組織内の問題や隠し事を暴露され、会社としてのダメージを受けたニュースもたびたび耳にします。これらの要因の1つに、社内の上下関係に問題があることが考えられます。そのため、『上下関係がもっと密な会社』に育てて、社内にぎくしゃくした状況が起こらないように予防策をとることが、会社の課題として重要となるケースも少なからずあります。それだけでなく、『上下関係がもっと密な会社』は業務にも良い影響を与えるので、より成長したい企業にとっても重要な課題といえるでしょう。

 今回のテーマは、この『上下関係がもっと密な会社にしたい』という課題について、どのような社内イベントが効果的かを考えていきます。

 

『上下関係がもっと密な会社』は“生産性”を高める

 

 まずは、『上下関係がもっと密な会社』が業務に与える良い影響として、どのようなことが起こるのかを具体的にイメージしていきましょう。

 上下関係は密になると、上司と部下の間でコミュニケーションが盛んに行われ、コミュニケーションすることが苦にならない関係が構築されます。当然、日常業務での“報連相”が面倒な事務的な雑務ではなく、積極的に行われる環境となります。すると、上司は部下一人ひとりの業務状況を正確に把握することができ、部下は業務の中で起こった問題やクライアントのニーズなどに素早く対応でき、ベストな対策でミス・ロス・トラブルを未然に防ぐことができます。この流れがスムーズになれば、マネジメントを効率的で効果的に回すことができ、結果としていわゆる“風通しの良い会社”に育っていきます。

 すると、効率的で効果的に業務をこなすことができる体制となり、会社全体としての“生産性”を高めることができます。この対応を繰り返すことで、クライアントの満足度が高まり、会社に対する信頼度の向上につながります。

 

『上下関係がもっと密な会社』には“チーム意識”がカギ

 

 それでは、『上下関係がもっと密な会社』にするには、どうすれば実現できるのでしょうか。「いっそ上司を廃止したらどうか」と上下関係を一切排除した海外の企業では、この極端な組織の構造改革に社員の戸惑いがぬぐえず、約1500人いた社員の内、約20%が退社してしまいました。ちなみに、この考え方は『ホラクラシー』と呼ばれ、導入をチャレンジして継続している企業も数社あります。しかし、大半の企業では、上下関係のあるために情報処理がスムーズに行われ、物事が円滑に進むという認識が結論となっています。子供のころから個人主義で自立した教育を受ける欧米ですらそうなのですから、『ホラクラシー』という考え方は、日本には文化的・体質的にそぐわないかもしれません。

 そうなると、上下関係は組織運営上必要不可欠となり、上下の弊害をなくす対策をする必要があります。上司は、最適な戦略を立案して指示を出す立場で、部下はその指示に基づいて的確に行動して現場での実務を担当します。情報が上司に集まり、必要な内容を部下に流す体制や、責任の所在を明確にできるメリットも維持する必要があります。

 現在、上司の意識改革として、ハラスメント研修やコーチング研修などを行う企業は多いのですが、これは、上司だけの問題ではなく、部下を含めた社員全員が認識や行動を変えることが重要といえます。理想としては、上司の立場をうまく使いこなせる部下や、部下を信頼してやりたいように動かせていざという時にサポートできる上司の関係。上司と部下の間で、お互いの立場を尊重して、互いの職務を全うすることが必要で、それは決して支配者と被支配者の関係でありません。

 最も重要なのは、組織運営に対する意見をいうことで不利益が出ない体制を構築して、下の立場の人間も意見を発しやすい環境づくりをすることです。この体制が築けてこそ、上司と部下の距離を縮めることができます。そして、案件ベースで部署内に小さなチームがあり、それらが集まって会社という大きなチームを構成するという認識を、社員それぞれに定着させることがポイントとなります。全社的に“チーム意識”を定着させることがカギとなるのです。

 

『上下関係がもっと密な会社』にするために有効な社内イベント例

 

 『上下関係がもっと密な会社』にするために有効な社内イベントとしては、定期的な「食事会」が代表的です。オフィスや仕事を離れた環境で話す機会を設け、部内のコミュニケーションを図る施策です。この実施を推奨するために「部会に補助金」を出して、部単位で食事会や忘年会、歓送迎会などの開催をサポートする制度もあります。

 他に、例えば運動会、ゲームなど、「部対抗・部署単位のイベント」を開催し、レクレーションを通じて、部内や部署内の結束力を高め“チーム意識”を芽生えさせるのも効果的な手法です。また、社内で行われる「表彰」を活用して、案件や個人ベースではなく、部単位や部署単位で表彰するスタイルを導入して、その単位での関係を強化する方法もあります。

 「部単位の報告会」を活用して、事例共有や情報共有する場を設けることも有効です。社内SNSの導入などの「情報システム化」を活用し、上下関係を意識せずにフラットに議論しあえる場を設けることも良い施策といえるでしょう。

 そして、上下関係の“不平等感”を軽減するため、部下を上司が評価するだけでなく、上司の評価は部下が行う制度、「上司の通信簿」などを導入しているケースもあります。さらに進んだ事例としては、上司の任命は経営者が行うのではなく、社員自らが上司のポジションに立候補して、それを部下全員が選ぶ「上司の投票制度」があげられます。

 『上下関係がもっと密な会社』にするために有効な社内イベントには、ごく身近な内容から思い切った施策まで幅広い内容が考えられます。御社の社風や企業文化としてマッチする内容なのか、社員が戸惑わないかを吟味して、展開する内容を選定することが必要です。

 

  • LINEで送る

 

ACCESS RANKING

「社内を活性化するために」2       社内に“一体感”をつくる

実践ヒント

「社内を活性化するために」2       社内に“一体感”をつくる

これまで長く経営をされてきた方の中には、社会も会社も大きく成長することを目指して一丸となっていた高度成長時代からバブルがはじけるまで、社内が活気づいていたことを鮮明に覚えている方もいらっしゃるでしょう。あの頃は社内に“一体感”があり、会社といわず社会全体が活気づいていました。それを支えていたのは、多くのモーレツ社員でした。 しかし、今どきの社員は、所属意識や連帯感の単位が社会や会社ではなく、ごく親...

「社内を活性化するために」1                    社内を活性化するキッカケ創り

実践ヒント

「社内を活性化するために」1         社内を活性化するキッカケ創り

経営者の代表的な悩みに、社内に活気がない、社員がなんとなく元気がない、常に仕事や時間に追われている、組織間に交流がなく事業の幅が広がらないなどがあります。そのため、社内を活性化させるニーズは多く、検討している企業も少なくないでしょう。社内を活性化させることで、文字通り「会社を元気する」ことができますが、どこから手を付けて良いものか思いあぐんでいるケースも多くみられます。 そこで、今回は社内を活性化...

新刊本のご案内

スタッフ・アイズ

新刊本のご案内

こんにちは、元気な会社をつくるプロジェクトの山本です。9月14日に私の新刊本が発売されます。 「不安遺伝子を抑えて、心がす~っとラクになる本」(出版社・秀和システム) 日本人の80%は不安遺伝子を持っているという研究報告があります。この報告によるとアメリカ人は40%前後です。アフリカ人は27%です。これがあるとどういうことになるかというと、ものすごく不安、パニックになりやすい反面、ものごとに几帳面...

「メンタルケアを実践するには」5      強い社員を育てる育成法2

実践ヒント

「メンタルケアを実践するには」5      強い社員を育てる育成法2

前回の原稿では、自己報酬追求型の社員を育てるための3つのトレーニング法のうち、1つ目である「認められたい気持ちを充足するトレーニング」について解説しました。 今回の原稿では残りの2つの原稿について解説します。 「自分自身を満足させたい気持ちを充足するトレーニング」 2つ目のトレーニング法は、「自分自身を満足させたい気持ちを充足するトレーニング」です。私達は皆、「認められたい」という欲求を持っていま...

「メンタルケアを実践するには」4      強い社員を育てる育成法1

実践ヒント

「メンタルケアを実践するには」4      強い社員を育てる育成法1

前回は、経営者自身が他者に認められたいという欲求に突き動かされた「他者報追求型」の生き方・働き方から、他者からの評価どうこうではなく、自分自身を満足させまた社員満足に無条件で貢献する(利他の心)、という「自己報酬追求型」の生き方・働き方にシフトすることが、経営者自身のメンタルを安定させ、社員のメンタル問題を解決し、ひいてはESを向上させCS向上にもつながる方法だという観点からご説明しました。 今回...

すべての記事一覧へ

KEYWORDS