- 2020.01.13
- 実践ヒント〜人本経営を実現させるには〜
強い社員を育てる育成法2
メンタルケアを実践するには 5
前回の原稿では、自己報酬追求型の社員を育てるための3つのトレーニング法のうち、1つ目である「認められたい気持ちを充足するトレーニング」について解説しました。
今回の原稿では残りの2つの原稿について解説します。
「自分自身を満足させたい気持ちを充足するトレーニング」
2つ目のトレーニング法は、「自分自身を満足させたい気持ちを充足するトレーニング」です。私達は皆、「認められたい」という欲求を持っていますが、それと同時に「他者に認められるかどうかに関係なく、自分自身を満足させたい」という欲求を持っています。
たとえば、あなたが今やっている仕事があるとしてもちろん上司に認められたいでしょうし、お客様にも認められたい気持ちがあるでしょう。
しかし、そういった他者評価に関係なく「自分自身が納得し満足する仕事を成し遂げたい」
という思いもあることでしょう。これがそういう欲求です。
この欲求は大きな視点では、「他者にどう思われようと、自分自身が納得し満足する人生を送りたい」という生き方を作り出しますし、もっと具体的な次元では「他者にどう思われようと、自分が思ったことはきちんと表現したい」というコミュニケーションの欲求を作り出します。
これは一見わがままし放題の社員を作るように思われるかもしれませんが、そうではありません。前回の原稿で書いた「他者に認めてもらえるトレーニング」をたっぷりやれば、「他者に受け入れられている」実感があるために、他者に不必要に攻撃的になることなく自分の言いたいことをしっかり表現できる人になっていきます。これができると、自分の中に「自分は幸せだなあ。よい生き方をしているなあ」という自己肯定感の気持ちが上昇し、メンタルリスクは低下しパフォーマンスが向上します。
「ストレスの本質を理解するワーク」
3つ目のトレーニング法は、「ストレスの本質を理解するワーク」です。
ストレスとは、思い通りにならないことで、それは「自他に期待できないことを期待し続ける」ことから生まれます。私達日本人は、相手に「察しを求める(言わなくてもわかってほしい)」というコミュニケーションをしがちです。
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執筆者:山本 潤一
日本メンタル再生研究所・所長
「あるがままの自分らしさを表現することで、幸せに生き働く人を増やす貢献をし、皆が豊かになれる
社会を作る」をミッションとしている。
個人の幸せな生き方・働き方支援を行うメンタルプロフェッショナル。
ヘルスカウンセリング学会公認心理療法士、キャリアコンサルタント。
元東京医師会医院
著書・「医療福祉の現場で使える、心が通い合う会話術(日総研出版)
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