社員満足を上げ、働きがいのある会社へ「元気な会社をつくるプロジェクト」
  • 2020.01.14
  • 実践ヒント〜人本経営を実現させるには〜

健康経営でのイベントの役割とパターン

健康経営のカギは社内活性化 2

前回のコラムでは、健康経営を実践する上でイベントはなぜ必要となるのかを解説してきました。今回は、健康経営の中でイベントの果たすべき役割はどういったものなのか、そして健康経営を実践する際に行うべきイベントにはどういうものがあるのかを、テーマに述べていきましょう。

健康経営を実践する際にイベントで果たすべきこと

健康経営を実践する際にイベントが果たすべきこと、それは、会社組織の中での横のつながりや、社員とその上司といった上下のつながりをつくることに他なりません。特に、ゆとり世代の仕事や人生に対する価値観のギャップが問題となっている今、若手社員と経営者をはじめとする経営層・マネジメント層とのつながりを強化しておくことが重要となります。人手不足の背景がある中、離職率の増加を防ぎ、元気に社員が働いていくことは、会社の存続を考える上でも最も重要な課題となっているからです。
そのため、社内の“つながり”の重要度は高まってきています。しかし、必要な“つながり”は、社員同士、上司や部下、部署間、経営者と社員といった社内だけとは限りません。この『元気な会社をつくるプロジェクト』が提唱しているように、社内の“つながり”に加えて、社員の家族、協力会社、顧客や株主、地域や社会といった視点でも“つながり”を強化していく必要があります。社員が満足して働く環境や、仕事をスムーズに動かす環境に影響があるからです。
昨今、IT技術の進化やインフラの整備により、システム化やアプリでの仕事の“効率化”を推進する流れがありますが、社内イベントで場をつくるということは、その対極にあたるといえるかもしれません。アナログでリアルな人と人の“つながり”を持つことは、一見、非効率に見えるかもしれませんが、共有体験をもてるので一体感や連帯感を醸成することができます。それこそが、健康経営におけるイベントの大きな役割といえます。

健康経営で行うべきイベントの種類・パターン

健康経営で行うべきイベントは、まずはスポーツやアトラクションで身体を実際に動かす機会を設けること、健康診断などで自分の身体や健康について意識するように促すことから始まり、元気に働ける環境をつくり出すために、役職に関係なく社員が集う場を設けて“社内活性化”するまで、幅広い範囲での展開が考えられます。しかし、その全てをカバーすることは難しいといえます。そのため、自分の会社の課題や状況にあった展開を絞り込んでいく必要があります。
では、健康経営で行うべきイベントにはどのような種類・パターンがあるのか、その種類・パターンを体系的に分類してみましょう。

①ネットワーク系
上司や部下、部署間での社内コミュニケーションの強化を図ることができる社内イベントで、社内の人間関係を強化して、共通の体験をすることで会話しやすい環境を整えることになります。そしてこれは、先に述べた通り、社員同士や経営層と社員だけでなく、社員の家族、協力会社、顧客、株主、地域社会などとも関係を強化することで、より働きやすい環境つくりをすると共に、社員が誇れる会社にまで高めていくことにもなります。

②アミューズメント系
これには、エンターテイメント要素のあるイベントや旅行などが含まれます。このイベントでは、楽しさの演出を施して面白さや娯楽性を追求し、仕事と離れたシーンを設けることでストレス解消を図るために開催します。

③ヘルスケア系
社員の健康の維持・増進を直接的に図るために開催する社内イベント。体力を活用した運動やアスレチックを取り入れた社内イベント。これには、身体的あるいは精神的に健康になるという狭義の意味だけではなく、健康でのびやかに働くための「ウエルネス」要素の展開も含まれています。また、全員参加の場合は、性差や年齢差、体力差を問わない種目で実施する方が好ましいのですが、選手を選抜したり、条件で限定参加にして開催したりする場合は、選手を応援する形で全員参加するスタイルもあります。

④スキルアップ系
社内勉強会や社内セミナーなどを通じて、上下での情報力・技術力・ノウハウなどの差を縮めるための社内イベントで、情報共有することで、社内全体でのスキル向上を目指すものです。ノウハウ共有することで、社員一人一人の自己成長を促すことができ、最終的には会社全体でのクオリティーを底上げすることができます。

⑤ウェルフェア系
いわゆる福利厚生として行われる社内イベントで、社員やその家族の豊かな環境づくりを目指すイベントです。主に、サークル活動や食事会など、社員に対するサービスを提供するイベントとなります。また、最近では会社から社員への感謝として行われることもあります。

⑥チャリティ系
会社としてチャリティ活動やボランティア、CSR活動を行う社内イベント。その多くは、地域貢献や社会貢献を目指すものが多くあります。また、社員が独自で行う活動を会社として支援・推奨する形式で実施する場合もあります。

しかし、中小企業が、これらの全てを考えて、独自で社内イベントをスムーズに企画・運営していくには、ノウハウ、要因人数やその専門性などを手に入れる必要があり、問題点も少なくありません。そのような時は、社内イベントを専門に行う弊社、『イベントレンジャーズ』までご相談ください。

執筆者:松宮 洋昌

株式会社イベント・レンジャーズ代表取締役。
「シャカイの課題」や「カイシャの課題」をイベントを通じ解決することをミッションとしている。
「シャカイ」や「カイシャ」の課題の多くは。コミュニケーションの問題によるところが多い。
経営の想い、社員の想いなどをイベントを通じ共感することで、組織が劇的に成長することも多い。
そんなイベントのデザインを得意とする。