社員満足を上げ、働きがいのある会社へ「元気な会社をつくるプロジェクト」
  • 2020.01.13
  • 実践ヒント〜人本経営を実現させるには〜

事例b:周年パーティーの開催

会社を元気にする周年事業 4

日頃、業務を行う社員やパートナーに対して、会社が感謝の意を表すことは、周年事業としては非常に重要な役割だと考えています。そのため、弊社では周年事業の1つに周年パーティーの開催を検討しています。

周年パーティーにふさわしい内容とは何かを吟味しよう

もともと社員を対象に、1年の締め括りとして忘年会を毎年行っていますが、20周年を機に、さらにパートナーを加えて感謝の場を設けようと考えています。ただし、クライアントを招待するかどうかは現在、検討しています。この会を営業的な意味合いよりも、社内や協力会社との結束力を高めることに集中したいと考えたからです。これまでの忘年会は、若手社員に企画させ実施しているので、今回もその形式で進めたいと考えています。
しかし、例年は1年間の感謝にとどまりますが、今回は創業以来の20周年の感謝なので、内容はバージョンアップを図ります。例えば、これまでの弊社の経緯を振り返って感謝の意を表すると共に、次の20周年に向けた結束を改めて呼びかける場として活用していきたいと考えています。まさに、シンボルに選定した周年ロゴの制作意図の「100年継続する企業としての最初の20周年」と合致する展開になります。そのため、若手社員に企画を任せる形式とはいえ、抑えたい方針はあらかじめ明確に設定して、それを受けた実施内容をしっかり吟味していく必要があります。

周年パーティーの目的は明確に持つことが重要

弊社の周年パーティー開催の目的は、大きく2つあります。1つは、この20年間の社員およびパートナーの協力に対する感謝を表すこと。そして、次の20年に向けた結束の強化を呼びかけることです。感謝すべき対象は、会社や業務内容、あるいは環境によって異なるといえるでしょう。
弊社では、特にパートナーなくしてはビジネスが成立しないので、その関係性を大切にしていくことが重要です。また、社員においては、若手から中堅に育った社員がここ数年で結婚を予定しており、新卒の若手メンバーも増えてきているので、これからの社風を作り上げていく上で、この周年パーティーは大きな意味を持つと考えています。
いずれにしても、周年パーティーをただ実施するのではもったいない話です。何年かで1度の大きな節目ですから、会社の気持ちを明確に伝える場、良いタイミングとして戦略的に活用していくべきでしょう。そのため、周年パーティーを開催する目的は事前に明確に抑えておくことが必要です。それに応じた内容や開催形態、招待する対象の範囲を決めて実施していきましょう。周年パーティーを、単なる“お祭り”に終わらせないことが重要です。

周年パーティーを実施する上での課題とは

周年パーティーを実施する上では、「このプロジェクトを誰が推進するべきか」という大きな課題があります。極端にいえば、経営主導にするのか、それともメンバー主導にすべきなのかという選択の話となります。会社の気持ちを明らかにするのであれば、経営主導の方が適していますが、周年事業を自分ごと化するという意味では、メンバー主導にするという選択も考えられます。
弊社では、これまで忘年会の企画・運営を、若手社員に任せてきました。イベント企画・運営を業務としていることもあり、社内イベントの企画・運営の経験を積む点でその意義は大きいと考えています。また、イベントは人が動く分だけどうしてもトラブルがついて回ります。しかし、万一起こったとしても、社内のイベントのため、トラブル対応や予防する対策などをフォローすることができますし、それ自体が本業に役立ちます。とはいえ、20周年は大きな節目となるので、そうそう失敗が許されるわけではないので、若手社員に任せるとしても、事前のチェックやフォローが必要だと考えています。

執筆者:松宮 洋昌

株式会社イベント・レンジャーズ代表取締役。
「シャカイの課題」や「カイシャの課題」をイベントを通じ解決することをミッションとしている。
「シャカイ」や「カイシャ」の課題の多くは。コミュニケーションの問題によるところが多い。
経営の想い、社員の想いなどをイベントを通じ共感することで、組織が劇的に成長することも多い。
そんなイベントのデザインを得意とする。