社員満足を上げ、働きがいのある会社へ「元気な会社をつくるプロジェクト」
  • 2020.01.13
  • 実践ヒント〜人本経営を実現させるには〜

組織導入のポイント

経営者のための『うつ社員』再戦力化法 6

ここで紹介しているうつ、メンタル対策を導入する際には、以下のような注意点があります。

1)うつ、メンタルヘルスは個人の性格要因によって引き起こされるが、それを生かすも殺すも企業次第

うつ、メンタルヘルス不調は、個人の性格要因が大きな原因だと説明すると、時々、こういう質問をうけます。「個人的な原因だったらなぜ、企業がそこまで面倒を見なければいけないのか。自分で解決してほしい」答えはこうです。もともと日本人は、今も昔も非常にデリケートな民族なのです。それを昔はうまく使っていたからこそ、製造業のクオリティは世界一であったし、かつてはジャパンアズナンバーワンと言われたのです。
「うまく使っていた」とは、個人に時間(とお金)をかけて教育していた、と言う意味です。現代では、企業は人の教育にほとんど時間(とお金)をかけないのです。ちょっとでも業績が上がらないとすぐに評価を下げたりリストラしたりします。デリケートな人々を使えるようにするには、時間をかけた教育が必要だということです。いわゆる‘90年代以降日本を席巻したグローバルスタンダードの悪しき弊害ではないかと思います。一度傷ついた人を復活させるには非常に時間がかかるのです。
自己責任で治してこい、と命令するとほとんどの日本人はデリケートですからその企業にいられなくなるでしょう。または自分の殻に閉じこもってコミュニケーションをしなくなるでしょう。離職率が高くなるのはある意味必然と思います。それでも良いですか? と言うことです。個人の成長に投資するかしないか、と言う問題です。

2)うつ、メンタルの原因はなにか、わかろうとすること

経営者やまたはメンタル担当者に、うつ、メンタル不調の原因を積極的にわかろうとする姿勢がないと、わからないのでたぶん主治医や産業医に丸投げする、ということになるでしょう。
病気のレベルを日常生活に問題ないレベルに戻しても、うつ、メンタル不調の問題は解決しません。本人の周りの顔色を非常に気にする性格的な課題を解決する必要があります。これがメンタル不調を作る根本原因だと知って、その専門家である心理療法の専門家も組み合わせていくことが大切と思います。

3)ストレスは悪いものではないと知ること

義務化されたストレスチェックを行うと、高ストレス者が判定されます。この高ストレス者とは、病気レベルに陥っている人ではありません。その手前で、仕事のやり方がわからなかったり、人間関係問題で悩んでいたりするのです。
彼らのストレスとなっている原因を弊社スタッフが、簡易カウンセリングするとおどろくほどその後、モティベーションが上がります。また、組織としてコストダウンや利益増、離職率低下に結び付いた事例もあります。
ストレスの中には個人の成長、または。組織の生産性の向上に結び付くヒントが埋まってるのですよ、ということです。悪いもの、すぐにお医者さんに行けというのは偏った見方で、そんなことをしていたら社員全員が委縮してしまう事でしょう。
ストレスの原因を解決してあげるソリューションを提供することで、人の成長と組織の生産性を向上させることができると信じることが一番大切と思います。

執筆者:山本 潤一

日本メンタル再生研究所・所長
「あるがままの自分らしさを表現することで、幸せに生き働く人を増やす貢献をし、皆が豊かになれる
社会を作る」をミッションとしている。
個人の幸せな生き方・働き方支援を行うメンタルプロフェッショナル。
ヘルスカウンセリング学会公認心理療法士、キャリアコンサルタント。
元東京医師会医院
著書・「医療福祉の現場で使える、心が通い合う会話術(日総研出版)