- 2020.01.12
- 実践ヒント〜人本経営を実現させるには〜
家族参加のイベントを活用
社員の家族が応援する会社へ 2
イベントは人と人が協力して創り上げるので、そのアウトプットより、どの目的で集まり何をしようとしたかが重要です。そのため、家族も参加するイベントを実施することは、共通の話題をもつことにより、より深いコミュニケーションを図ることができ、会社との距離を縮めるのに非常に効果的です。
展開事例①社員が家族と一緒に楽しむイベント
例えば、周年記念日、クリスマス、ハロウィンなどでの「パーティ形式」、食事会、BBQ、花火大会などの「リクレーション形式」、社内運動会、ウォーキングイベントなどの「スポーツ形式」と、社員が家族と一緒に楽しめるイベントなら、テーマは問いません。しかし、家族も一緒に参加することが原則なので、老若男女誰でも参加しやすく、楽しめる内容であることは重要です。
また、日程の決め方にも注意が必要です。業務の繁忙期は避け、業務に差支えのない時期であるだけでなく、参加する家族の都合も考慮して参加しやすい時期を選定することが重要です。特に、運動会や学芸会など、子供の学校行事のない休日に合わせると良いでしょう。そして、運営では、参加者を「お客さん扱いしすぎない」ことです。もちろん主催は会社ですが、参加型のイベントなので、やってもらうべきことはやらせる意識で運営すべきです。要は「みんなで作った感」を残す方が、主催と参加者の一体感を創り出す効果があるからです。
展開事例②会社のことを伝えるイベント
家族の理解を高めるためには、実際に会社を見せる「会社訪問」型のイベントが一番です。それを実施するには、まず「誰に伝えたいか」を考える必要があります。例えば、入社式では、新入社員の父兄を招待したり、キッズ会社訪問では、休日の子供達を会社に招待し、実際に両親の働く職場を見学することにより、会社への理解を促すケースがあります。
しかし、いくら会社のことを伝えたくとも、会社の情報を配信するだけの講演スタイルは適しません。それより「ただの説明に終わらない」ことを意識して、何かしら業務に関する要素を盛り込むことが大切です。例えば、社長との名刺交換やちょっとした作業など、会社の業務を体感できるというのも一つです。そして、業務の負担にならない準備スケジュールや内容を選択することも、うまく運営する上で重要です。
展開事例③みんなで地域社会に役立つイベント
その具体的な展開としては、例えばビーチクリーン、チャリティウォーク、チャリティバザー、ベルマーク活動など、様々な展開があります。会社の立地や業務領域、社員特性を考慮して、最適なテーマを選択することが必要です。その際、社員やその家族に「実施する意義や内容がわかりやすい」ことや、社員が家族に「説明しやすい」ことがポイントです。
また、「社員主導型」で運営できることも必要です。例えば、マラソン大会やウォーキングなどのスポーツイベントでは、給水ポイントでのボランティアとして参加してもらうことで、みんなで地域社会に役立った実感をつくり出せます。
そして、何より「地域に密着している」ことが重要です。それは「実施する意義や内容がわかりやすい」ことにつながりますが、地域に密着しているので、社員とその家族が共感を持ちやすくなるからです。
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執筆者:松宮 洋昌
株式会社イベント・レンジャーズ代表取締役。
「シャカイの課題」や「カイシャの課題」をイベントを通じ解決することをミッションとしている。
「シャカイ」や「カイシャ」の課題の多くは。コミュニケーションの問題によるところが多い。
経営の想い、社員の想いなどをイベントを通じ共感することで、組織が劇的に成長することも多い。
そんなイベントのデザインを得意とする。
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