社員満足を上げ、働きがいのある会社へ「元気な会社をつくるプロジェクト」
  • 2020.01.14

働きがいがあるとされている会社には変わった制度を導入しているところもあります。
他の企業では取り入れられていない制度に進んで取り組むことで、社員の満足度を向上させることができるためでしょう。
「働きがいのある会社ランキング」上位入賞の企業とその取り組みの独特さには少なからず関係があるようです。
日本が世界に誇れる働きがいのある会社の面白い取り組みの実例も参考にしてみてください。

半導体関係の世界シェアに大きく食い込んでいる日本企業には、部署を超えて損害を与えたり迷惑をかけたりした場合に課金される制度と、反対に他部署に恩恵を与えたときに報償がもらえる制度を併用しています。
これらの制度を導入することで経費の無駄を削減できるだけでなく、各部署が積極的にどんな時に罰金や報償が発生するかを提案するため知らぬ間により良い制度が確立されていくのです。
上から経費削減を言われるよりも、自らが問題意識をもって取り組むことで社員の意識改革にもつながります。
また、ある眼鏡チェーンの企業にはボーナスで経営上利益のほぼすべてを社員に配ってしまうという制度を導入しています。
さらに社員のボーナス以上に経営利益が出ている場合は眼鏡を値下げするなどし、会社には一切利益を残さないのです。
もっと面白いことに、この企業は金融機関からではなく社員の融資で資金繰りを確保しているといいます。
社員一人一人が経営者となるわけですから、仕事に精が出るのもうなずけます。
子供服・子供用品を販売している企業は、繁盛店を作らない制度があります。
繁盛している店はどうしても混み合い、妊婦や子連れのお客様が買い物を楽しむ余裕がなくなってしまうためです。
一見社員には恩恵がなく働きがいとは関係のない取り組みのようにも思えますが、お客様の立場に立った方針は社員の誇りと意思統一に繋がり、一つの連帯感を生みだします。
その他にも、ベーカリーを運営する企業では新入社員に、小麦畑の開墾作業を体験させたり、部品工場では楽しくない仕事になりそうな嫌な取引先は切ってもよいというルールを敷いていたりと面白い制度はまだまだあります。
ただし、気を付けておきたいのはこのような取り組みは仕組みだけが前に出ても意味はないという点です。
社員には、なぜその仕組みが必要なのか・その仕組みでどのようなことが達成できるのかを明確にしておかなければなりません。
会社としてのビジョンを明確にし、社員と価値観を共有することが働きがいに繋がるのです。